会社には給与ソフトが導入されていたが、新たに人事管理ソフト・出勤管理ソフトを導入したいと牟田口課長代理が計画していた。導入理由としては会社は特殊な事情により”毎年”労働契約書を発行しなければならなかったので管理・発行しやすくすること。更に有給管理がエクセルを使ったもので入社月をいちいち確認したりして非常に時間がかかるのでスピードアップ、業務負荷の減らすという目的があった。
そして社内で稟議が通り人事管理ソフト・出勤管理ソフトは導入された…が、
ソフト会社担当者:こちらが出勤管理ソフトです。
牟田口:ありがとうございます。
担当者:で出勤なんですけどタイムカード利用されてます?
牟田口:それは導入してないです。
担当者:では手入力で入れていく形になりますね
牟田口:まあ出勤簿は別でエクセル使うんで入れないです。有給のところ教えてもらっていいですか?
担当者:分かりました。有給の入力なんですが、ここに社員番号を入れ、有給数を入力します。1日0.5日と…
牟田口:0.75日とか0.25日とかはどうすればいいです?あと回数で計上する者もいまして
担当者:それは入力出来ないですね。
牟田口:そうなんですね。分かりました。別の方法考えます
えっとー何のために
出勤管理ソフト入れたんでしょう…と思っていると今度は人事管理ソフトの説明が始まった…
担当者:まず人事ソフトの労働契約書データ画面にて入力します。時間単価雇用形態…それからこちらの出力ボタンを押すとWORD文章が…ん?あれ?立ち上がらない(;’∀’)
牟田口:あれれどうしたんでしょうね
その後担当者が電話したり色々操作をしたがWORD文章が立ち上がることはなかった…
担当者:すみません。不具合を調査してご連絡致します。
牟田口:よろしくお願いいたします。
その後牟田口、大月、高長でミーティング…
牟田口:これじゃあ労働契約書発行出来ないなー
高長:ボクが別で労働契約書システム作りますよ。ちょっとやってみます。
牟田口:そうか。お願いします。あとで有給管理の方もやらんといけんからね
高長:はい分かりました
それからWORD起動問題も自分に委ねられることとなった。
労働契約書発行時期は3回であった。1回目は2週間後。最後1週間は最終チェック時間と考えると猶予は1週間しかなかった。30パターンで300枚近くあるものを作るのでなかなか定時で終わらない…
定時を過ぎ、牟田口課長が話掛けてきた
牟田口:黒村君。別に急ぐ必要ないから。あーあとオレは用事あるんで帰るから。
高長:わかりました(あれ?大月は?)
大月はいつも通り定時上がりであった…
なんとか完成にこぎ着けようと仕事しているところへソフト会社から連絡が入った。WORDのバージョンが複数インストールされている場合にうまく起動出来ない可能性がある。複数入ってないか調べてもらえないか?と。パソコンの中身を探り調べたがバージョンは一つしかなった。次の週になり別の回答が入った。バージョンをもう一個上げた状態でないと起動しないと。新しいバージョンが手配出来ればまた連絡しますと。
すぐにその旨を牟田口課長代理へ伝えた
高長:バージョンを上げたら起動するみたいです。そのソフトの手配時期は未定だそうです。
牟田口:そうか。じゃあ間に合ったら人事ソフトから発行すればいいね。
高長:あーでもまだ間に合うか分かりませんから。
牟田口:じゃあとりあえずは黒村君が作ったやつ使おうか
高長:はい(リスク管理の方法として両方やるのは当然だけど、人に作らせといてすげえなコイツ)
その後1回目にWORDは間に合わなかったのでそのまま黒村オリジナルの労働契約書を発行。数日後バーションアップしたWORDが導入された。
牟田口:じゃあ次からは人事ソフトで発行すればいいから
高長:分かりました。(人に全部やらしといてこれかよ笑)
牟田口:あーあと有給管理ソフトも作っといて
高長:はい
この時不安と不満を覚えていたが全て飲み込んだ…