二日三日経つが牟田口は一向に話掛けてこない。
それまでに自分は、間違った原因の表、ボイスレコーダーを準備。反撃の機会を伺った。
途中で他の人に邪魔されるわけにはいかない。締め上げるつもりだったので終礼が終わり全員が帰ってから話掛けることに。
高長:あのう、結局どうなんです?
牟田口:今回の給与計算ミスは非常にイージーなものでベタ張り
高長:そもそもずれる数式入れるから,,
牟田口:そこに掛け違いがあるの,,
高長:ボクだったらずれない数式入れてるんで(ズレた原因の表を見せる)
牟田口:おれはあそこ最後数式を入れるところで、そこがおれは決定的に君のミスだと思ってる
高長:ぼくのですか?
牟田口:そうそう
高長:そこの数式のシート作ったのは牟田口さんですよ!
牟田口:いやいやここのところはベタ張りでねー(最後給与ソフトへ読み込ませた時の紙を見せながら)
ここのシートを入れたのはおれは君だと思ってる。
高長:ここの前の飛ばしてくるのは牟田口さんからデータ飛ばしてるんで…
牟田口:いやいや!!入れたのはきみだから。入れ替えたらズレるけベタばり,,,
高長:いやいや入れ替えたらずれるんならずれない数式を入れるのが普通ですよ、あそこ,,,
牟田口:いやいやそこの数式のところオレテクニックない、いうんか入れてないんよ全然,,,それにそこを高長君が直してくれたと思ってた。そこが間違ってた
そこを入れるテクニック持ってないから数式入れてないんよ。そこがあるのー
まあでもおれは高長さんがイージーなミスしてーと思って確認もせず
高長:まあいつもだいたいそうですよね、誰が悪いとか
牟田口:そうそう結局そうなってくる
高長:いつも言いますよね誰が悪い!井上さんが悪い!木下さんが悪い!大月さんが悪い!よう言うんで。
牟田口:そう!そうよ
高長:いやいや!!話聞いたらそんなことはないですよ!!だいだいそうやって責任転嫁して,,,
牟田口:そうよそれで集計の所でダブルチェック,,,そこは二人チェックしよるけえ..うんたらこうたら
高長:ダブルチェック給与ソフトへ入れたあとで結局見てなかったってとこですよね!
牟田口:ダブルチェックしたつもりだったんだけどー思わぬ…ダブルチェックしたつもりだったんだけど
高長:いやこれ見てなかったってことですよね?
牟田口:それなんじゃけど今回(高長さんが)貼り付けた後になんで一番最初の先頭行ぐらい見んかったかなーと
高長:見てないですよね?自分も!!
牟田口:今回高長さんはほんまイージーなミスしてーってのがある。とりあえずそこに掛け違いあるのう,,,
とにかく給与の計算ミスってのは絶対起きてはいけんそれで
・・・続く
☆解説☆
牟田口の主張
・ベタ張りというワードが多いがエクセルの値貼り付けのこと。高長に数式がズレたと言われたので値貼り付けをしている、ズレるはずがない自分のせいではないという主張
同じようにダブルチェックをしているというワードを盾にちゃんと確認している自分のせいではないという主張
・ベタ張り、ダブルチェックとさもちゃんとやっているように聞こえさせるため色んな用語を使っているが中身がない
・牟田口は緑枠のところ、最後のところを高長がやったので高長の責任だと主張
→ 確かに緑枠は自分だが根本が違う。緑枠こそベタ貼り個所なのでズレが生じることはない
・論理的な議論で負けているが自分の責任ではないことにしたいのでしきりに高長君がミスしたと連呼
高長の方針
・人間性の悪さ(すぐに言い訳が出てくる)能力の低さ(相手が言ったことが理解出来ない)を考えると1%あったとしてもこっちの非のことを言うべきではない。
人間性の悪さ→相手は120%でこっちが悪いと言ってくるので150%で言い返す
能力の低さ→自分の話をするとそれが原因と刷り込みされてしまうため
・追及の仕方がしつこめ(通常自分はこういう追及の仕方はしないおそらく他の人も)
→いつも(狙ってない・アホなので勝手にズレる)論点ズラしで相手の反撃を萎えさせているのを知っているのでちゃんと答えるまでわざと同じことを追及
・すぐに感情的になる・理解力が低いことを逆手にとってわざとまくしたてる
→結果追及がしつこいのと合わせて自分の数式入れミスを自白
・牟田口は以前目上の者にはペコペコしろと言っていた、組織というものをそういう風に考えている節がある(自分に都合が良いため)、目下の者が逆らうことなど許せないのだ。牟田口はストレス性の疾患を抱えている
→それらも加味して口調と内容をわざと強めにして問い詰める:わざと普通のレベルがあれば相対参照を使うことはないと言った。