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株式会社J社

一方の牟田口の指導は?

大月の指導はなんとなく察しが付いていた。
はたして牟田口の指導はどんな感じだろう?そう考えていると早速お呼びの声が

牟田口:キミにはとりあえず総務的な仕事、人事的なところ給与計算を手伝ってほしいんよ。で今からは社会保険の算定基礎の届出があるからそれを手伝って下さい。

高長:はい

牟田口:基礎資料は給与ソフトで出力出来るんよ。見とってね!

そう言うと牟田口は給与ソフトを起動し、資料をプリントアウトした。

牟田口:でこれが保険事務所からの封筒。この中に提出用の紙があるからその資料を書き写していこう

・・・J社は500人いる。このご時世手書きで書かせる以外の方法もあると思われるがまだ入社したばかりで牟田口の思考が読めない。

最初わざと手間のかかる方法でその業務を覚えさせる手法を取っている可能性も否めない。

ここは素直にハイハイと聞くべきだ。

牟田口:それでは私が読むので書類に書いて下さい。

秋山、25万、24万、26万

高長:・・・(もくもくと記載)

牟田口:次、飯田。24万、24万、23万

高長:・・・(もくもくと記載)

高長:ここに記載ある現物給与ってなんですか?

牟田口:ああうちは現物のないからゼロで書いといて

・・・30分後

高長:ふぅ・・・

牟田口:ちょっと休憩しようか。オレタバコ行ってくるから

この時は、クソ暑い8月。自分は冷たいお茶を飲み牟田口を待った。

その後牟田口が帰って来てまた作業の続き。

結局午前中いっぱいかかった。

牟田口:じゃあそれを保険事務所へ提出しといて!!

高長:分かりました。

牟田口:それとこの本(『総務経理とは?』)渡しておくから。

総務経理とは何ぞやを勉強しといて下さい。

高長:ありがとうございます!!

大月の指導に比べるとかなり親切丁寧なのだが・・・