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株式会社J社

訴えたのは正解だったのか?

裁定が下る前からおかしいことばっかり

次の週になり大月が常務に呼ばれて別室に入っていった。常務と大月が別室で打ち合わせなどしたことはないので十中八九パワハラの件だろう。話は5,6分程度で終わり大月が席に戻ってきた。早すぎる…

席に戻ってきた大月は淡々としていた。ふと見ると木下さんを睨みつけている。逆恨みだな…

その日は牟田口が執拗に大月に声を掛けている。まるで傷付いた子供を慰めるように。

終礼になりいつも通り大月が素早く帰宅したあと牟田口が社員の前で発言した。

牟田口:とりあえず常務には話を通しているから。それと今回のことでどちらかが辞めることになったらオレは大月さんの方取る(助ける)から。

長田:もう少し木下さんのことも考えた方がいいんじゃないです?

牟田口:いや会社なんてそんなもんよ。ある程度我慢しないと。それと明日からオレ一人で出張行ってくるから後のことはよろしく。

唖然とした…まだ事がどうなるか分からないというところなのにこの発言アタマおかしいのかと感じた。そして自分は気付かなければならなかった。この発言をするということはどういうことなのかを。

次の日になり牟田口は出張。すると木下さんが常務に呼ばれた。木下さんの話によると全員と個人面談をするらしい。

牟田口からそんな話は出てない。おそらく常務の独断。牟田口の面目丸つぶれ。

パートさんが呼ばれ次に自分が呼ばれた。

常務:先日皆さんから大月君への訴えがあった件で。君の話を聞かせて欲しい。

他の人は被害のことを話しただろうからは自分は総括的な話をしようと考えた。

高長:彼は人に対する言い方が大変よろしくないです。この悪い言い方の根幹にあるのは人をバカにしている、下に見ているという思考と自分を抑えられない感情をコントロール出来ないという2点から来ているものなので根が深いです。治ることはないでしょう。今回以前から何回も各方面で訴えは出てます。他拠点からの苦情も聞いてます。

常務:そうか。じゃがワシは許すことも必要じゃと思っとるんじゃよ。一回の失敗で人斬り捨てるのはどうかと思っとる。(←治らないタイプって分かったから訴えたんだけどね笑)

それよりも問題なのは牟田口のほうじゃのう。アイツはなんでこんなになるまで放っておいたんじゃ!!

高長: …

常務:どっちかが辞めたらそれで済む話じゃないと思うんじゃ。二人の席を離そうと思っとんじゃ。この機会に全体の席替えをしようと考えとる。

自分の個人面談が終わり全員からの聞き取りが終わった。

そして常務牟田口大月訴えた全員が集められた。

牟田口:今回のことは全て私の責任です涙声

今後は環境も変わることですし心機一転がんばっていきましょう。

一同:…

大月:…

一番の元凶なのになんでコイツは発言せんのだ?謝罪は?おまえのせいで直属の上司泣いとるんやぞ!!

この時の態度の意味がのちに判明する…

そしてこの時点で常務のことを

・全員の話を聞いて寛容な心を持ち中立な裁定を下す役員の一人であったが徐々に変わっていくのであった。

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