あれから1年…
また健康診断の季節がやってきた。
すると大月は例の通り自分に名簿作成の仕事を投げてきた。
しかし自分は他の大きな業務に関わるというところで断りを入れた。社歴が一番浅く平社員の自分が会社で一番大きな売上をあげる取引先への請求業務改革を任され(やらされ)ていたからだ。
かたや役職が付いてルーチンワークの検診所への名簿提出しか任されていないのだから自分でやれば良いだろう。そんな風にも思っていた。
大月はそれに対してすぐに了承した。
名簿作成ぐらい出来るだろう…
ていうか去年こっちから名簿送る段取りに変える交渉してみてはと打診したのに改善しないのだから自分でツケは払って下さい(笑)
それから一か月後、診断前日になり
営業所の所長と脇坂課長に話かけられる
所長:高長君!診断の名簿がこっち来てないんだけど…
高長:え?まだ渡してないんですか?
所長:そうよ。どうするん?
上司の牟田口と担当者の大月は帰社していないのでとりあえず大月の席へ向かった。
高長:もしかしてリストは自分で持ってるとか?(ガサゴソ)あっこれか!
所長:わしは受けんのになんでリストに入っとん?(笑)
高長:えっ?もしかしてまず誰を受けさせるかも聞いてないんです??
脇坂課長:聞いてないよ!!
高長:何してたのコイツは!!
この男一体何回この仕事をしてきたのか?もっと言えば何年生きているのか?(40年弱)
毎年4回あるのに何で出来てないのか?
まずは自分で大月に聞くことに
高長:大月さん。所長から明日の診断の名簿が来てないと言われてますが
大月:名簿ならあるよ
高長:あるよじゃなくて向こうに渡しました?(渡してないことを知ってるけどわざと聞いた)
大月:渡してないよ。
高長:渡しに行ってください…(150人近くおるのに事前に向こうの責任者に通達せんかったら段取り組めんだろうが。しかも日中みんな出払ってていつ帰るか分からんしその日に帰って来ない人もいるだろうし。フリーマーケットのノリでやってんですかねwww)
ここで自分がその旨を伝えにいくというようなヘマはしない
営業所の脇坂課長の元へ大月を召喚させる。
大月:はいこれ名簿です。
脇坂課長:(診断)明日で?
大月:名簿ちゃんとアイウエオ順にしてありますんで
高長:(そこどうでもええわw)
結局営業所の方で”勝手に”段取りを組んでいたつもりらしい
検診所と営業所の橋渡しのためにいるのにそれすら出来ないなら存在する意味はないであろう。
牟田口へ一応報告
高長:検診明日なのに大月さん名簿渡してなかったんですけど。
牟田口:でも(紙で)掲示板に貼ってあるじゃん
高長:いや営業所に渡さないと向こうは段取り組めないでしょ?
牟田口:そうだねそうだね。大月さん、ちゃんとアイウエオ順にして名簿渡した?←アイウエオ順はアンタ発信か!!!www
大月:はいアイウエオ順で渡してます。←いや渡したのさっきやんwww
高長:…
診断の受付は総務経理でやることになっている。診断日は土曜日。総務経理は土曜日全員出社でなく一人だけ出社することになっている。診断担当者である大月にその日は出社しなければならないという義務感責任感はなく違う日に出社する気でいた。前述の通り大月はキッチリ段取りが組めないので診断当日も何かやらかしている可能性が高いので自分は違う土曜日に出勤することで回避した。
そしてここでの問題は大月だけではない
所長・脇坂課長にも問題がある。彼らはなぜ自分に聞くのか?聞かないのは単純に大月がキライなこと。使えないことを知っているからだ。自分たちは営業所の責任者なのだ。前日まで診断がある事に対して知らん顔を貫き通すのはどうなのか?大月の人間性(関わりたくなくなる・信用出来ない)に問題があるとしてもだ。知らぬ存ぜぬを通すなら最後まで通すべきだ。リカバリーのききにくいタイミングで下の立場の力の弱い人間に話を通すのは下の立場の力の弱い人間にとってリスクでしかない。違いを見せつけリカバリーすれば認められる可能性もあるがこの会社は違う。間に入ってうまく立ち回れない場合責任と仕事が全部引っ被らされる。話を聞いてスルーした場合なぜ情報を握り潰したのか?なぜ報告しなかったのかという問題が生じる。報告をした場合”キミがやりなさい”という上司権限を振りかざす可能性もある。名簿を渡すという初歩の初歩をしてない仕事を引き継ぐのは非常に危険だ。イチからやった方が早いがそれなら今までコイツは何の仕事をしてたのだという不満と戦いながら仕事することになる。さらに他の人や社員が困るからというものは自分が背負う必要がない。それは会社や上の責任者が背負うものだ。上の責任者が背負っているのであれば自分も微力ながら尽力すべきだろう。ハナッからそれらを放棄している組織を助けるほど自分はお人好しではない。
大月の仕事振りは”この程度(よりも下のレベル)”だが他人対しては鬼の首を取ったように厳しい。それが次の問題だ。